Ton-Up-Today カフェレーサーのさいきん その5
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2014年3月にカフェレーサーを中心に世界中のカスタム車を紹介するサイト「Bike EXIF」にカフェレーサーの作り方(HOW TO BUILD A CAFE RACER)と題された記事がアップされ、大変評判を呼んでいます。英語で書かれた記事ですが、写真図付でわかりやすく、トラッカーやBratStyleカスタムの要素がミックスされたいま風カフェレーサーカスタム作るためのカスタムポイントを紹介しています。
カフェレーサーカスタムの作り方
簡単に内容を紹介すると、
土台
・前後ホイールのサイズを揃えて、
フロントからリアにかけて水平のラインが保たれているように。
カットオフポイント
・ホイールの中心より外側にハミ出る部分を失くす。
リア部分のシートやカウルはコンパクトに。
フロントフェンダーはホイール中心線を外側にハミ出すところは切ったほうがベスト。
高さの制限
・タンクの頂点をバイク全体の最頂点にして、高さを抑える。
前後ホイールの中心線とタンクの最頂点のラインを目安に長方形を設定し、このなかにバイクの主要な要素が含まれるようにする。
ボーンライン
・よく目線がいくヘッドライトの中心とタンクの中心、テールの中心の高さを揃える。
ビジュアルウェイト
・タンクの下にものが詰まっているようにする。
エンジンの幅とタンクの幅があっていて、タンクの頂点とエンジンの中心が揃っていると良い。
曲線
・タンクからテールにかけてひとつのカーヴ(曲線)が流れるように見せる。
メインアングル
・フロントフォークとリアのサブフレームの角度を平行に見せる。
セカンダリーアングル
・随所に平行なポイントを作る。
フォークの距離
・フロンフォークの長さは可能な限りつめる。
記事は最後の方で「一度このルールを踏まえた上で、ルールを守るも打ち破るのもあなたしだいです」とまとめています。
「BIKEEXIF:HOW TO BUILD A CAFE RACER」
あと私見ですが、目にするカフェレーサースタイルのバイクのなかでも、装飾を削ぎ落としミニマルなスタイリングを施された車両が目立っている気がします。
カスタムビルダーの語るカフェレーサーの定義
Holographic Hammer:Sylvain Berneron
「カフェレーサーは、オールドスクールなバイク本来の乗り味を味わうためのモノなんだよ。だから僕が作るカフェレーサーは、よりシンプルに、より軽量に、より速いバイクを目指すんだ。その3要素に必要ないパーツは全て取り払ってね。」
Blacktrack Motors:Sacha Lakic
「最高の性能によって、乗るものに極上のセンセーションをもたらしてくれるバイク。そこに無駄なパーツは一切いらないんだ。それは軽量化するためでもあるし、よりクリーンでシンプルなスタイルのためでもある。当時(1950~60年代)のバイクで、理想のカフェレーサー像にもっとも近いのは、1957年のノートンマンクスだね。」
Walt Siegl Motorcycles:Walt Siegl
「私が考える真のカフェレーサーとは、不要なパーツをすべて取り払った『BSA ゴールドスター』の初期モデルと当時のブリティッシュバイクだけなんだ。A地点からB地点へできるだけ速く移動するためのオールモスト・ストリートリーガルなバイク。それがすべてさ。それ以外のバイクは、カフェレーサーってコンセプトのの拡大解釈に過ぎないと思ってるよ。もちろん今の若い子達がカフェレーサーに興味を持ってくれるのは嬉しいことだけど、今は正直なんでもかんでもカフェレーサーって呼ばれすぎなんじゃないかな。」
Fuel Bespoke Motorcycles:Karles Vives
「ベースバイクが何であっても、カフェレーサーを作るなら最初に考えるのは、いかに軽量化して速くするかってことだ。カフェレーサーにとっては「速さとシンプルさ」が最優先事項で、快適さとか積載量は二の次なんだ。加えて美学も重要、バイクってのは一目惚れできないといけないモノだからね。」
(出典:Daytona 2016年4月号)

