先日、イギリスの4大音楽誌(NME、MOJO、Q Magazine、Uncut)の2017年、年間ベストアルバムランキングが出揃いました。こういう1年を総括する話題が出てくると今年ももう終わりだな~と年の瀬を感じます。今年は4大音楽誌すべてにランクインしたジャズと縁の深いアーティストがいました。このインパクトのあるオモシロジャケはそう、Thundercat(サンダーキャット)の「Drunk」です。
「Drunk」の年間ベストでのランキングは、
MOJO 21位
Q Magazine 25位
Uncut 42位
NME 50位
ジャズ系のアーティストで今年1番の評価を得ました。このアルバムはソウル~ジャズ~ファンクに80’sフレーバーが注入されたポップな仕上がり。こうして評価されたことで、サンダーキャットはマニア受けのミュージシャンからより広く聴かれるアーティストへなったんだと実感しますね。
MOJO 21位
Q Magazine 25位
Uncut 42位
NME 50位
ジャズ系のアーティストで今年1番の評価を得ました。このアルバムはソウル~ジャズ~ファンクに80’sフレーバーが注入されたポップな仕上がり。こうして評価されたことで、サンダーキャットはマニア受けのミュージシャンからより広く聴かれるアーティストへなったんだと実感しますね。
加えてRough Tradeのランキングでは9位にランクイン。
サンダーキャットはジャズじゃない!という声が聞こえてきそうですが、いえいえ列記としたジャズマンだったんですよ。
Kamasi Washington(カマシ・ワシントン)や、お兄ちゃんRonald Bruner Jr.(ロナルド・ブルーナー・ジュニア)と組んでいたジャズバンド[Young Jazz Giants]。ウッドベースよりエレキベースの方が得意だったみたいで、確かに本名のステファン・ブルーナー時代よりサンダーキャットになってからの方がかっこいい。
ちなみに[Young Jazz Giants]はアルバムを1枚出しています。資料的価値のある1枚で、アルバムの約半分はカマシ・ワシントンの作曲。研究したい方はぜひ。それ以外の人は特に面白くないアルバムです(笑)。今年の作品を聴きましょう。
今年(2017)、[Young Jazz Giants]のメンバーだった4人がそれぞれソロで作品を発表しています。
ロナルド・ブルーナー・ジュニア – 「Triumph」
カマシ・ワシントン – 「Harmony of Difference」
キャメロン・グレイヴス – 「Planetary Prince」
そして、サンダーキャット – 「Drunk」
ロナルド・ブルーナー・ジュニア – 「Triumph」
カマシ・ワシントン – 「Harmony of Difference」
キャメロン・グレイヴス – 「Planetary Prince」
そして、サンダーキャット – 「Drunk」
この4枚ではロナルド・ブルーナーの「Triumph」が実は一番おすすめです。
他のメンバーよりもロックテイストが強く疾走感のある曲調。トライアンフってアルバムのタイトルも好印象。#1,#2,#3,#6が特にいいです。
他のメンバーよりもロックテイストが強く疾走感のある曲調。トライアンフってアルバムのタイトルも好印象。#1,#2,#3,#6が特にいいです。
サンダーキャット以外でUKの年間ベストランキングの注目ポイントは、UKジャズシーンの盛り上がりを伝えるこのアルバムのランクイン。
Binker & Moses(ビンカー&モーゼス) – 「Journey to the Mountain of Forever」
MOJO 17位
今年盛り上がりをみせた南ロンドンジャズシーンの顔役ビンカー&モーゼス。ザラ・マクファーレンのサポートを務めるサックスのビンカー・ゴールディングと、ドラマーのモーゼズ・ボイドによるデュオユニットのセカンドアルバム。このアルバムを他のポップミュージックと混ぜてランキングするとはマニアック。(実はあまり好みじゃないので、上手くこのアルバムの良さを伝えられないのです。ジャズで良いアルバムない?と聞かれたら他のアルバムを紹介するかな~というのが正直なところ。)
今年盛り上がりをみせた南ロンドンジャズシーンの顔役ビンカー&モーゼス。ザラ・マクファーレンのサポートを務めるサックスのビンカー・ゴールディングと、ドラマーのモーゼズ・ボイドによるデュオユニットのセカンドアルバム。このアルバムを他のポップミュージックと混ぜてランキングするとはマニアック。(実はあまり好みじゃないので、上手くこのアルバムの良さを伝えられないのです。ジャズで良いアルバムない?と聞かれたら他のアルバムを紹介するかな~というのが正直なところ。)
ジャズ以外でも、今年話題になったアルバムを少しだけ紹介すると、
Wolf Alice(ウルフ・アリス) – 「Visions of a Life」
2015年にデビューし大ブレイクを果たした英国のオルタナティブロックバンド、ウルフ・アリスのセカンドアルバム。UKではグランジがリバイバルしているそうです。
SZA(シザ) – 「CTRL」
ケンドリック・ラマーが率いるヒップホップ・レーベル「TDE」の唯一の女性シンガー、SZA(シザ)の待望のデビューアルバム「CTRL」。インディ・ソウル・ファンから注目されていた存在で、TDEと契約後なかなかアルバムが発表されず心配していたファンも多かったが、今年ついに登場し「完璧なデビューアルバム」と評価も上々です。#2でフィーチャリングされているTravis Scott(トラビス・スコット)は、自身のPVでフォックスのモトクロスジャージを着こなし、モトクロススタイルのトレンドを作ったひとり。ヒップホップ界きってのファッショニスタ。
Lorde – 「Melodrama」
ぜんぜん知らなかったニュージーランド出身のシンガーのセカンドアルバム。新しいビョークといった感じです。
Kendrick Lamar – DAMN.
UKの年間ベストランキングでは軒並み上位にランクインしていて、おそらく全世界でみても今年No.1の評価を得るであろういまやヒップホップ界のキング、ケンドリック・ラマー。さすがのかっこよさ。