今年もっとも評価されたジャズアルバムはこれだ!! 年間ベストジャズアルバム2017

年間ベストジャズアルバム

メタ年間ベストジャズアルバム

音楽メディアの年末恒例イベントといえば、その年に発表されたアルバムをランク付けする「年間ベストアルバム」。オールジャンルから選ぶメディアもあれば、もっとマニアックに音楽ジャンル毎に選んだり、10枚選んでトップ10を作るところもあれば、もっと肥大化してトップ50、トップ100を作るメディアや、ランク付けをせず選定だけ行なうメディアと様々です。

また「年間ベストアルバム」は各々のメディアの、選者の嗜好がダイレクトに反映されるのでそのスタンスの違いを楽しむ側面もあります。もう少し具体的にすると、この間あそこが誰々推しのランキングを発表した!!、すると今度はあっちが違う推しで発表した、と早い話作品の評価を巡って紙上でプロレスが起きるので、音楽ファンはそれを眺めて年末年始の肴にするのです。ちょっと前まではこんなことに価値があったんですね。

それはさておき、今年は25の音楽ウェブメディアがジャズ専門、もしくはジャズも含む「年間ベストアルバム」を発表しています。この25のメディアで発表された2017年のベストアルバムにランクインした作品を集めて、ランクイン数の多い順に並べてみようというのがこの記事の当初の目的でした。

ただ実際にどのアルバムがどこどこのメディアで何位だったとかを集計していくと、今年はアヴァンギャルド系の作品に妙に偏っていてマニアック。ウェブメディアだけに絞って確認したのでしょうがない部分もあるのですが、このセレクションでジャズファンの裾野を広げるのは正直難しいと感じました。

なので、モトラブが選んだ2017年のジャズプレイリストを先に貼って、そのあとに音楽メディアが選んだジャズアルバムTop10を貼ります。


モトラブの2017年ジャズプレイリスト

「年間ベストアルバム」の形式じゃなくプレイリストなのは、そもそも10枚も20枚もジャズばっかりおすすめされても辛いというのと、それが2時間ぐらいの手頃な長さなら休暇中のちょっとした時間に、たとえば読書や料理、ドライブや帰省の電車の中で聴けるからと考えたからです。

選定の基準は個人的な好みのほかに、レトロをモダンにアップデートしているもの、もしくはモダンをオーセンティックなスタイルで表現しているものの2点です。

上記の基準に当てはまると考える今年の作品で代表的なのは、「Mark Guiliana Jazz Quartet(マーク・ジュリアナ) / Jersey」と、「Christian Scott aTunde Adjuah(クリスチャン・スコット) / The Centennial Trilogy」。そして違う角度からサプライズを与えてくれたアーティストとしてPuma Blue(プーマ・ブルー)、この3組が今年の推しです。


25の音楽メディアが選んだ2017年ジャズアルバム Top10

※()は作品を選定したメディア名です。

10位:Jazzmeia Horn / A Social Call
(jazzwise,npr,vinylmeplease,Gilles Peterson)


10位:Linda May Han Oh / Walk Against Wind
(nextbop,popmatters,npr,South China Morning Post)


9位:Yazz Ahmed / La Saboteuse
(bandcamp,stereogum,treble,Gilles Peterson,burningambulance)


7位:Cecile McLorin Salvant / Dreams and Daggers
(jazzwise,nextbop,slate,npr,ledevoir,stereophile)


7位:Ambrose Akinmusire / A Rift in Decorum: Live at the Village Vanguard
(jazzwise,popmatters,stereogum,npr,vinylmeplease,burningambulance)


5位:Tyshawn Sorey / Verisimilitude
(stereogum,nytimes,npr,quietus,giornaledellamusica,burningambulance,Nate Chinen)


5位:Kamasi Washington / Harmony of Difference
(albumoftheyear,pitchfork,stereogum,vinylmeplease,treble,Gilles Peterson,burningambulance)


4位:Christian Scott aTunde Adjuah / The Centennial Trilogy
(jazzwise,nextbop,stereogum,treble,ledevoir,KMHD,Gilles Peterson,burningambulance)


3位:Jaimie Branch / Fly or Die
(bandcamp,stereogum,nytimes,npr,quietus,KMHD,latimes,Nate Chinen,jazzrightnow,burningambulance)

「Theme Nothing」


2位:Nicole Mitchell / Mandoria Awakening II: Emerging Worlds
(jazzwise,bandcamp,stereogum,nytimes,npr,quietus,latimes,jazzrightnow,Gilles Peterson,Nate Chinen,burningambulance)


1位:Vijay Iyer Sextet / Far From Over
(jazzwise,nextbop,albumoftheyear,slate,popmatters,stereogum,nytimes,npr,vinylmeplease,treble,guardian,ledevoir,stereophile,latimes,chicagotribune,Nate Chinen,burningambulance)


今年圧倒的に評価されたのはVijay Iyer(ヴィジェイ・アイヤー)の「Far From Over」でした。来年はどんな作品が登場するのか楽しみですね。