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なぜ、レディオヘッド?
デビューアルバム『ムード』をリリースしたばかりの2004年のインタビューで、ロバート・グラスパーはあの『処女航海』が生まれたキッカケとなるエピソードを話しています。
ロバート・グラスパー「ある日『Maiden Voyage(処女航海)』を演奏していたんだ。それから”キッドA”を聴いた。その後またピアノに戻って、もう一度『Maiden Voyage』を弾いていた。するとそこにアレンジされた『Maiden Voyage』が現れたんだ。」
(出典:「Robert Glasper」)
「”Maiden Voyage / Everything In Right Place”は、ハービー・ハンコックのスタンダードとレディオヘッドの『キッドA』のトラックの合理的な組み合わせです。グラスパーは、主にレディオヘッドのハーモニーを使ってハンコックのスタンダードを変え、 “Maiden Voyage”のメロディーからモチーフを作り、レディオヘッドのコードを即興演奏します。そこには新しさだけでなく美しさがあります。」
(出典:「Robert Glasper: In My Element」)
2007年にリリースされたロバート・グラスパーの3rdアルバム”イン・マイ・エレメント”。このアルバムに収録されている、ハービー・ハンコックが生んだ名スタンダード『Maiden Voyage(処女航海)』とレディオヘッドの名曲『エヴリシング・イン・イッツ・ライト・プレイス』のマッシュアップ。
この曲を聴いたとき、誰もが驚きました。
ハービー・ハンコックとレディオヘッドという普通なら繋がることのない組み合わせのインパクトもさることながら、何より驚いたのは「黒人のジャズピアニストがレディオヘッドを演奏している!」という点だったと思います。
同じく”イン・マイ・エレメント”収録の『Jディラリュード』でネオソウルやヒップホップシーンとの繋がりを提示してみせたわかり易さとは実に対照的。
[ロバート・グラスパー:イン・マイ・エレメント]この”イン・マイ・エレメント”のリリース後、グラスパーに対する期待はヒップホップジャズの筆頭、21世紀のブラックネスと膨らんでいき、グラスパーもその期待に答えるかのように、その名も『ブラック・レディオ』という作品で第55回グラミー賞ベストR&Bアルバムを獲得します。
いまでは自身が率いるバンドには、「現代ブラック・ミュージック界最高のモンスター・バンド!」なんて謳い文句が躍るロバート・グラスパー。
現在から振り返るとこのニュアンスが伝わりにくいのですが、新世代ブラックネスの代表が、世界で最も影響力のある白人オルタナティブロックバンドの曲を聴いているのはとても不思議でした。グラスパーと繋がりのあるネオソウル界隈のアーティストがインタビューで答えるフェイバリットレコードには定番の回答があり、どんなに間違えてもそこにレディオヘッドが入ることはまずありません。
シンプルな疑問がひとつ頭に浮かびます。
なぜ、レディオヘッド?
[プレイリスト: plays Radiohead レディオヘッドを演奏するジャズミュージシャン達]
スタンダードとポップソング
ジャズミュージシャンがポピュラーな曲を取り上げて演奏するのは、特に珍しいことではありません。
「ガーシュインやアーヴィング・バーリン、ハロルド·アーレン、ロジャース&ハートといった面々が1920年代から30年代に作曲した楽曲は、当時のポップミュージックだった。彼らの人気が色あせてから長い時間が経っていますが、その鋭いテーマ、魅力的なハーモニー、そして大胆な転調はいまだに即興者を魅了し続けています。音楽学校のジャズコースは現在もミュージシャンのサバイバルキットの一部として(ガーシュインやバーリン達の作曲した)スタンダードを教えています。そんなミュージカルソングに続いて、ジャズミュージシャンが作曲したオリジナル曲がスタンダードになっていき(セロニアス・モンクのラウンド・ミッドナイト、またはディジー・ギレスピーのチュニジアの夜など)、ロックやポップスが続いていきます。」
(出典:ジョン・フォードハム「Five jazz musicians take on Radiohead’s Nude」)
[ラウンド・ミッドナイト]
[ラウンド・ミッドナイトは故エイミー・ワインハウスも取り上げています]
「ジャズの歴史を通して、ミュージシャンはポップミュージックからサウンドと形式を取り、それを自分の芸術的表現にねじ込んだ。 ビバッパーは映画やミュージカルから曲を取り、新しいメロディと熱狂的なソロを演奏した。マイルス・デイヴィスは、スライ・ストーンのファンキーなビートとエレクトリックサウンドを引き出し、アブストラクトなフュージョンスタイルを作り出した。」
(出典:「Future Music: Aaron Burnett Speaks」)
[マイルス・デイビス:コール・イット・エニシング]
ジャズに限らなくても、ポップミュージックの黎明期には優れたソングライターの曲をだれが一番かっこよく演奏できるか?という競争はありました。ただ、作曲よりも演奏に焦点が置かれるモダンジャズにおいては、人を惹きつける優れた楽曲により特別な意味を見出す文化的背景があります。
「ジャズはロックレパートリーには無関心でした。ジャズミュージシャンはブルースよりもチャレンジングな和声を提示したスタンダードソングに惹かれました。そしてスタンダードソングと比べると、ほとんどのロックは即興の題材としては一段劣ると考えています。それは即興のための跳躍であるコードチェンジの数が少なく、歌詞や叙情的な歌に重点が置かれているためです。」
(出典:「POP/JAZZ; Purists Beware: Jazz Is Making Peace With Rock」)
また、積極的にポピュラーミュージックを取り上げて演奏を行なうのには、(モダンジャズにとって)優れた楽曲だからというシンプルな理由だけでなく別の意図も確かに存在しました。
「60年代、ジャズがラジオでよく流れていたとき、ギタリストのグラント・グリーンや、テナーサックス奏者スタンリー・タレンタインのようなハードバッパーがビートルズとR&Bの解釈でアルバムを量産した。しかし、ジャズは70年代前半にコマーシャルなラジオから消えいき、ポップソングカバーも同じ運命を辿った。ポップソングを演奏する経済的インセンティブはなくなり、古いジャズミュージシャンにとってはこれが唯一のインセンティブであることがよくありました。」
(出典:「POP/JAZZ; Purists Beware: Jazz Is Making Peace With Rock」)
ジャズとオルタナティブロック
[マイルス・デイビス:タイム・アフター・タイム]
「80年代を通じて、ポップソングカバーは衰退していきます。スタンダードを賞賛しながら、ウィントン・マルサリスのような伝統主義者たちは現代的なポップスに眉をひそめました。その結果、ポップソングカバーはスムーズジャズ、レストランのBGM、そしてマイルス・デイビスのようなクロスオーバーを志向するアーティストに任されました。」
(出典:「POP/JAZZ; Purists Beware: Jazz Is Making Peace With Rock」)
80年代以降はビルボードチャートにランクインするようなポップソングと並行して、カレッジ/オルタナティブシーンが台頭してきますが、少なくとも90年代はそれまでのポップソングと同じ距離感でした。
ジャズとインディーロックは、正反対とまではいいませんが、明らかに無関係です。
(出典:ネイト・チネン「The Cross-Pollinators: Jazz Meets Indie-Rock」)
[チャーリー・ハンター:カム・アズ・ユー・アー]
JazzTimesの記者ライアン・ミーガーは、95年にニルヴァーナの『カム・アズ・ユー・アー』を取り上げて話題になったギタリスト・チャーリー・ハンターに、またこの曲を演奏する気があるかどうかを尋ねてみたところその答えはそっけないものでした。
「人気のある曲を即興の素材に取り上げるのはジャズの伝統にすぎない。」
ハービー・ハンコックが96年にリリースしたアルバム”ニュースタンダード”も、ニルヴァーナを取り上げていますが、ハンコック自身は選曲にほとんど関わっておらずどちらかというと企画色の強い作品でした。
[ハービー・ハンコックの”ニュースタンダード”は、ピアニストではなく、ヴァーヴ・レコードのエグゼクティブによって選曲された。] (出典:「POP/JAZZ; Purists Beware: Jazz Is Making Peace With Rock」)
90年代にジョシュア・レッドマンと人気を二分したテナーサックス奏者ジェームス・カーター。2005年にオルタナロックバンド・ペイヴメントの楽曲を取り上げた作品”ゴールド・サウンズ”に参加しますが、レコーディングを行なうまでペイヴメントは聴いたこともなかったそうです。
[ジェームス・カーター:トリガーカット]
“感情的な芸術表現によって選曲されたわけではない”という意味において、ロックはメインストリームのジャズにとってビジネス要素が強かったといえるでしょう。そしてポップソングをいかにジャズ化するかが焦点でした。ビートルズのレパートリーを演奏しても、ビートルズになることはありません。
90年代後半から2000年代半ばにかけて、アンダーグラウンドで育まれたグランジとジャズの蜜月はまた別のタイミングで。
[スプレイ:ジム・ブラック・アラス・ノー・アクシス]
2000年代後半から徐々に注目を集めていった、ロバート・グラスパー(78年生まれ)以降の世代からポップミュージックとの接し方が少し変わってきたようにみえます。
ニューヨークタイムズのアンブローズ・アキンムシーレ(82年生まれ)のインタビューに、この世代がどんな音楽を聴いているのかが紹介されています。
“彼(アンブローズ・アキンムシーレ)の世代の多くのミュージシャンと同じように、彼は(音楽的に)遠く離れたビートメーカー(J・ディラ、フライング・ロータス)や、アートロック(ダーティ・プロジェクターズ、レディオヘッド)、そしてクラシック音楽(ショパン、サティ、シューベルト)を聴いてきた”
(出典:「Ambrose Akinmusire, Trumpeter, Performs」)
ヒップホップやクラブミュージック、オルタナティブロックにロマン派クラシックとサティ、雑食的にさまざまな音楽に接する世代。その雑食的なリスニングは積極的にアウトプットされ、フライング・ロータスをピアノトリオが生演奏し、ビョークの歌をビッグバンドジャズへ変換し、J・ディラのグルーヴを完璧にコピーした上で即興をこなし、最近はこのモダンの果てにルーツ音楽が混ざり込みます。
[トラヴィス・サリヴァンズ・ビョーケストラ:ハイパーバラッド]
[ロバート・グラスパー・エクスペリメント:ディラリュード]
この辺りはもう殊更に強調する必要もないかも知れません。
ただその豊富な音楽ライブラリ/ボキャブラリの中でも、全キャリアの楽曲が頻繁にレパートリーに取り上げられるレディオヘッドは特別な輝きを放っています。
ジャズミュージシャンが語るレディオヘッド
2000年代以降の現代ジャズシーンにおいて、ジャズミュージシャンから圧倒的な支持を受けているレディオヘッド。ライブやレコーディングセッションでレディオヘッドの曲を取り上げるのは何もロバート・グラスパーだけではありません。それどころかレディオヘッドには即興の素材として取り上げるただのポップソングどころではない影響力があります。
クリスチャン・スコット「レディオヘッドがロックでやっていることを自分はジャズの文脈のなかで成し遂げたい。」
(出典:シンコー・ミュージック「レディオヘッド・スタイル」)
ケンドリック・スコット「レディオヘッドの、あのソニック・スペースは凄い。その感覚は、僕が演奏してもおかしくないと思える。」
(出典:intoxicate 「ケンドリック・スコット インタビュー」)
“好きなフレーズを紡ぎ出すミュージシャンは、レディオヘッドのトム・ヨーク。”
アーロン・パークス「僕としては、ピアノでトムのヴォーカルのように歌いたいと思っているほどなんだ」
(出典:「アーロン・パークス / Aaron Parks」)
Le Boeuf Brothers「現代のジャズは、伝統と現在の音楽シーンの動向との繋がりを常に維持しています。加えて音楽教育の普及に伴い、現代のジャズはより知的な影響に向かう傾向があるように思われます。
多くのジャズミュージシャン(例えばブラッド・メルドー、アーロン・パークス、クリス・ポッターなど)は、レディオヘッドのような音楽的に刺激的なバンドを聴く傾向があります。」
(出典:「Take Five With The Le Boeuf Brothers」)
レディオヘッドの楽曲の魅力
いったいレディオヘッドの何にジャズミュージシャンは惹きつけられているのでしょう?
クリス・ポッター「(※モーニング・ベル)本当によく考えられた音楽だ。そこにはいつもねじれがあり、普通のポップソングから外れている。(中略)それら(「Kid A」収録曲のこと)は元の文脈から切り離して提示することができるタイプの曲だ。これはかなり珍しい。」
(出典:「Radiohead: The New Standard Bearers?」)
リード・アンダーソン(Bad Plus)「私がポップミュージックで探しているのは、フレーズと構造の創造性だ。しかし、ポップミュージックの多くは予測可能な構造に基づいている。 非常に対称的で予測可能だ。レディオヘッドの音楽は突き抜けてハーモニーもメロディーも美しい。リッチな音楽だ。重要なことは、レディオヘッドの音楽のほとんどがジャズミュージシャンの音楽よりも創造的だということ。」
(出典:「Radiohead: The New Standard Bearers?」)
ジョナサン・ジー「”ヌード”は一聴するとスタンダードなロックのハーモニーのようですが、レディオヘッドの音楽は多層的で、アレンジやテクスチャーが優れています。もしあなたが楽譜を持っていたら、それをギターで弾くだけでレディオヘッドと同じ”ヌード”のように聞こえるでしょう。しかし、それは骨子ではありません。デューク・エリントンの曲の骨格をピアノで拾うことはできます。しかし、実際にそれを良い音楽にするための方法が百万通りはあります。」
(出典:「Five jazz musicians take on Radiohead’s Nude」)
ジョン・スコフィールド「レディオヘッドは俺が一番、今を感じる音楽の一つだ。サウンドもそうだけど、歌詞も気に入っているんだよなぁ」
(出典:シンコー・ミュージック「レディオヘッド・スタイル」#RADIOHEAD X JAZZ)
冒頭の「なぜ、レディオヘッド?」という疑問には、ロバート・グラスパー自身の言葉からも回答を見つけることが出来ます。
ロバート・グラスパー「レディオヘッドがジャズに好まれる理由の1つは、彼らが本当に素晴らしいコードチェンジを書き、変わった拍子を使用するがリスナーに複雑さを感じさせることなく、音楽に夢中にさせる方法を知っているからだ。彼らはそのような美しいメロディーを書く。」
(出典:「Robert Glasper – No going back to the future」)
“All the Things You Are”や”Stella By Starlight”、”It Could Happen to You”等、コードチェンジが多く、複雑なハーモニーを持つ曲がジャズスタンダードの中でも重要な曲とされています。音楽的な基準を満たしつつも、よりコンテンポラリーな魅力をもつレディオヘッドの楽曲にジャズミュージシャンは惹かれていたようです。
ブラッド・メルドー:レディオヘッドから取り出したラプソディー
リード・アンダーソン(Bad Plus)「ブラッド・メルドーがカバーしているのを聴いてレディオヘッドのことを知ったんだ。当時はポップミュージックを全くチェックしていなかった。家に帰ると妹が『OKコンピューター』を持っていて、最初に聴いた時はU2みたいだと思った。数回聴いた後、完全にのめり込んだ。”うわ!これはまったく気付いていなかった!信じられないくそ!”ってね。世界が開き、解放されたように感じたよ。」
(出典:「Radiohead: The New Standard Bearers?」)
[ブラッド・メルドー:イグジット・ミュージック]
「ブラッド・メルドーがレディオヘッドを演奏した最初のジャズミュージシャンだったのかどうかは分かりませんが、彼は確かに最も影響力がありました。『イグジット・ミュージック』に続くカバー(『ナイブズ・アウト』、『パラノイド・アンドロイド』など)は、多くのジャズミュージシャンをレディオヘッドに巻き込みました。」
(出典:パトリック・ジャレンワタナノン「Yup, Jazz Musicians Still Love To Play Radiohead Songs」)
ブラッド・メルドーが、レディオヘッドの楽曲を演奏したことはまさにエポックメイキングな出来事でした。
「長年ジャズミュージシャンは、新しい表現方法を見つけるために現代のポップカルチャーを発掘してきた。ソニー・ロリンズが行なったスタンダードソングに秘められた宝石の探求、マイルス・デイヴィスのサイケデリックフュージョン、もしくはブラッド・メルドーのラプソディックなレディオヘッド。」
(出典:「The Silly and The Serious: Secret Mall Speaks」)
このことはビバップ、ウエストコースト・ジャズ、ハードバップ、新主流派、エレクトリックフュージョン、伝統回帰などなどジャズの歴史とされる様々なトピックと並んで語られることが増えてきています。
「ブラッド・メルドー・トリオやバッドプラスのように、レディオヘッドやビョークのような曲のジャズカバーを聴くことはもはや新しいことではない。」
(出典:「Future Music: Aaron Burnett Speaks」)
[ブラッド・メルドー:エヴリシング・イン・イッツ・ライト・プレイス]「2000年代半ばのしばらくの間、ジャズの誰もが『エヴリシング・イン・イッツ・ライト・プレイス』やその他のレディオヘッド曲を録音していました。不思議なことにトム・ヨーク/ジョニー・グリーンウッド/フィル・セルウェイは、過去20年間に登場したジャズ作曲家のなかでも最も多く演奏されているかもしれません。彼らはジャズを作曲していないですが。」
(出典:パトリック・ジャレンワタナノン「Yup, Jazz Musicians Still Love To Play Radiohead Songs」)
あの米ダウンビート誌で、「Radiohead-ish」なんて単語を見かけてももう違和感はありません。
「ジャズミュージシャンは、一般に、モダニズムの美学で音楽から革新性や複雑さを引き出します。マスアピールを考えずに、ジャズの文化的蓄積の上に自分自身を位置付けていく。(中略)このモダニズムへの憧憬は、レディオヘッドがなぜジャズミュージシャンにウケたのかを巧みに説明します。」
(出典:「Modern Jazz’s Foray Into Alternative Rock」)
ピアニストとレディオヘッド
「レディオヘッドのディスコグラフィの中でもポップな『パブロ・ハニー』と『ザ・ベンズ』はジャズミュージシャンの注目を集めていません。ブラッド・メルドーはそのようなポピュラリティのある曲に触れることはほとんどありません。彼はレディオヘッドのライブラリから変拍子、複雑な構造の旋律、そしてダークな曲を選びます。」
(出典:「Modern Jazz’s Foray Into Alternative Rock」)
ただ、これは推測ですが、メルドーがレディオヘッドに惹かれたのはもっとシンプルな理由からだと思います。
ブラッド・メルドー「私は子供の頃からクラシック音楽を演奏し始めましたが、演奏したものの多くはその奥深さに気づいてなかった。 私はバッハが好きではなかったし、派手なショパンが好きだった。そんな中でもブラームスとは相性が良かった。彼はある種、私の支柱になった。」
(出典:「IN CONVERSATION WITH BRAD MEHLDAU (PART 2)」)
[レディオヘッド:イグジット・ミュージック]
レディオヘッドの『イグジット・ミュージック』はショパンの『前奏曲第4番ホ短調(Prelude Op.28, No.4 in E minor)』がベースになっているのは有名な話。
[ウラディーミル・アシュケナージ:フレデリック・ショパン 24の前奏曲作品28第4番ホ短調]
“悲しい!”ではなく”もの悲しくなってくる”じんわりと展開していく音の動きは、『イグジット・ミュージック』とショパンの前奏曲に共通するものを見つけられます。
ジャズミュージシャンがレディオヘッドの楽曲を取り上げ始めたとき、その流れを牽引したのがブラッド・メルドーやアーロン・パークス、ロバート・グラスパーといった”ピアニスト”だったのも頷けてきます。
ブラッド・メルドー「ポップ・チューンを扱うと、私が愛しているロマン派のクラシックをポップソングのハーモニーに繋げて結びつけることができます。それはミニチュアのようなもので、そのアイデアはしばしばシンプルなメロディーになり、無限の幻想にもなります。」
(出典:「Modern Jazz’s Foray Into Alternative Rock」)
[プレイリスト: songs from Radiohead ジャズリスナーの為のレディオヘッド入門]
レディオヘッドが語るジャズからの影響
多くのジャズミュージシャンからラブコールを受けるレディオヘッド。
では、レディオヘッド自身はジャズに対してどのくらい距離感を持っているのでしょう?
グリーンウッドはマイルス・デイビスの1969年のフュージョンクラシック”ビッチェズ・ブリュー”を”OKコンピューター”の芸術的雛型として挙げている。「2つのエレクトリック・ピアノと複数のドラマーのファットでダーティーなサウンド。”ビッチェズ・ブリュー”の雰囲気とカオスが大好きだ。」とグリーンウッドは語っている。「”ビッチェズ・ブリュー”はとてもいい。マイルスのトランペットだけじゃない。このカオスの感覚と渾然一体となったやり方が大好きだ。」
(出典:「Radiohead’s Jazz Frequencies」)
この発言だけを受け止めると、アーティストとしての姿勢ををマイルス・デイビスやジャズミュージシャンから学び取ったぐらいのリスペクトに読み取れます。実はそれだけではなく、実際の楽曲への影響も語られています。
[レディオヘッド:ピラミッドソング]
「『ピラミッドソング』は、チャールズ・ミンガスの『フリーダム』をダイレクトにモデルにしている。ミンガスの死後1990年に発表されたアルバム”エピタフ”の収録曲だ。 レディオヘッドのトム・ヨークによると、『ピラミッドソング』の最初のバージョンでは、『フリーダム』のハンドクラップもサンプリングされている。」
(出典:「Radiohead’s Jazz Frequencies」)
つまり、『ピラミッドソング』はミンガスの『フリーダム』をベースにしているようです。他にも、
[レディオヘッド:ザ・ナショナル・アンセム]
「”キッドA”の傑出したトラック『ザ・ナショナル・アンセム』、グリーンウッドのアレンジによる自由奔放なブラスセクションがあり、ワールド・サクソフォン・カルテットやレイ・アンダーソンのアルバムのように聴こえるだろう。 この曲は、フリージャズバンド、アート・アンサンブル・オブ・シカゴの「Theme De Yoyo」に影響されている。」
(出典:「Radiohead’s Jazz Frequencies」)
こんな話も。ポーティスヘッドのリズムセクションを務め、レディオヘッドのライブサポートやレコーディングに参加するジャズドラマー、クライヴ・ディーマー(Get the Blessing)は、英インデペンデント紙のインタビューで「トム・ヨークとジョニー・グリーンウッドは独自のジャズリファレンスをそれぞれ持っている。」と答えています。
バンドのギタリスト、ジョニー・グリーンウッドは”OKコンピューター”の来日ツアー時のインタビューで、自分を変えたアルバムとしてアート・ブレイキー&ザ・ジャズメッセンジャーズの”フリー・フォー・オール”を挙げるジャズ好き。
[アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ:フリー・フォー・オール]
レディオヘッドのミンガス趣味は彼がバンドに持ち込んだものです。こんな発言も。
ジョニー・グリーンウッド「ぼくたちは好きなジャズアルバムを持ち寄って、これをやりたいと話すんだ。そして、いろいろ失敗して楽しむ。アメリカのブルースのレコードを聴いてそれをコピーする、それは50年代後半からUKのバンド達がいつもしてきたことだ。ぼくたちの場合、それがジャズになる。」
(出典:「Radiohead’s Jazz Frequencies」)
まるで現在の若手インディーバンドのような発言。というか現在の流れを作ったひとりなので、これは視点の逆転している話ですね。
レディオヘッドはそのデビュー当初からリズム面に関してこだわりを持っていたことが分析されています。アルバムをリリースする毎にそのこだわりを洗練させていきました。
リズム面でのこだわりは、3rd『OKコンピューター』、4th『キッドA』辺りになるとより洗練された形となって表れてくる。そこでポイントになってくるのが”ポリリズム”の発想だ。(中略)その分かりやすい例が「イン・リンボー」だ。(※キッドA収録)(中略)ギター、ドラムそれぞれのプレイはシンプルだが、異なるリズムのフレーズを組み合わせることにより、どこが小節の頭なのか分からない不思議さを感じさせるアレンジに仕立てているわけである。
(出典:シンコー・ミュージック「レディオヘッド・スタイル」#Playing Style Analysis レディオヘッドの作曲術を探る)
英インデペンデント紙の記者ニック・ハーストは”ザ・キング・オブ・リムズ”後のレディオヘッドについてこう表現しています。
「最近では、(レディオヘッドは)Blue Noteからリリースするようなモダンなジャズクインテットが、21世紀にこう変身するだろうと想像していたようなサウンドになっている。」
(出典:「How jazz secretly invaded pop music」)
レディオヘッドを勉強する?!
モーガン・ゲラン「俺がニューオーリンズで育ったとき、レディオヘッド、ナイン・インチ・ネイルズ、フレーミングリップス、ビートルズの話なんて誰もしていなかったんだ。それがニューヨークに移ってきたら、周りのみんなが『マジで?!知らないの?』なんて言うだろ。ついていく為に必要なものがたくさんあった。」
「Sounding It Out: Morgan Guerin Speaks」
2010年、James Miley、Patty Darling、Fred Sturmらが中心となってあるプロジェクトが始動します。
[レディオヘッド・ジャズ・プロジェクト:ローレンス大学ジャズアンサンブルが演奏するビッグバンド用にアレンジされたボディスナッチャーズ]
多くのジャズミュージシャンとスモールコンボはレディオヘッドの楽曲をレコーディングしており、「ニュースタンダード」として頻繁にライブパフォーマンスのレパートリーに取り入れています。
小編成でのレディオヘッド楽曲の解釈を、ビッグバンド編成に拡張することは論理的な進歩でした。レディオヘッドは、ジャズ・ビッグバンド用にレディオヘッドの楽曲をアレンジする最初の大規模な取り組みです。
(出典:「Radiohead Jazz Project」)
2010年夏に設立された「Radiohead Jazz Project」は、ビッグバンド用にアレンジし直したレディオヘッドの楽曲のスコアを提供するプロジェクトで、その試みは大成功。トロントジャズ・オーケストラや、JMUジャズアンサンブル等アメリカの大学のビッグバンド、多くのハイスクールバンドでレディオヘッドのビッグバンドコンサートが開催されることになりました。
またこうしたかたちでレディオヘッドの画曲への注目度が上がるにつれ、多くの教育機関でレディオヘッド楽曲の講義が行なわれるようになりました。
米バークリー音楽大学には「The Music of Radiohead Ensemble」なんて授業がありますし、バークリー音楽大学准教授が解説するレディオヘッドの『ビデオテープ』なんて企画もあります。
[The secret rhythm behind Radiohead’s “Videotape”]
レディオヘッドの楽曲は、音楽パズルのようなものです。Vox PopのEarwormシリーズの一環として、バークリー音楽大学准教授エリン・バラは、”イン・レインボウズ”収録の『ビデオテープ』に隠されたリズムパターンをデコードします。
(出典:「Radiohead’s Secret Rhythm」)
「PERSPECTIVES IN JAZZ IMPROVISATION: FROM LOUIS ARMSTRONG TO RADIOHEAD」(サッチモからレディオヘッドまで:ジャズインプロビゼーションのパースペクティブ)なんて授業も。細かく探したらきりがなさそうです。
レディオヘッドを、ギター片手に耳コピするなんて時代からすると全く隔世の感があります。
現代の音楽シーンにおける存在感
レディオヘッドに多大な影響を受けているのは、何も現代ジャズ界隈だけではありません。
次世代のソングブックメイカー候補、フランク・オーシャンがカバーするレディオヘッドの『フェイク・プラスティック・トゥリーズ』
[フランク・オーシャン:フェイク・プラスティック・トゥリーズ]
“キッドA”の『オプティミスティック』をサンプリングしてskitを作ってたりもします。
[フランク・オーシャン:ビッチェズ・トーキング]
あのプリンス御大もレディオヘッドをカバーしています。
[プリンス:クリープ]
ケンドリック・ラマー”トゥ・ピンプ・ア・バタフライ”収録の『ハウ・マッチ・ア・ダラー・コスト』をカバーするロバート・グラスパー・エクスペリメント。
[ロバート・グラスパー・エクスペリメント:ハウ・マッチ・ア・ダラー・コスト]
実は『ハウ・マッチ・ア・ダラー・コスト』の元ネタはレディオヘッドのアルバム”アムニージアック”収録の『ピラミッドソング』。
[ケンドリック・ラマー:トゥ・ピンプ・ア・バタフライ]
上記の通り『ピラミッドソング』はストレートにチャールズ・ミンガスの『フリーダム』をモデルにしています。モダンジャズからオルタナティブロックへ渡り、ヒップホップの土台となったあと現代ジャズへ。ここには境界がなく自由に往き来するサウンドが確かにあります。
[スミソニオン:ハイ・アンド・ドライ]
様々なアーティストのサポートで活躍するフリーランスのミュージシャンで結成されたバンド「Freelance」。フロントマンのSmithsoneon(スミソニオン)による、レディオヘッドではなくビラルアレンジバージョンの「High & Dry」カバー。
クリス・ポッターの話していた、レディオヘッドの楽曲は「元の文脈から切り離して提示することができるタイプの曲」、つまりトム・ヨークの歌うオリジナルに依存しない楽曲という話はここでも再度強調されることになります。
レディオヘッドスタイルのジャズ
[プレイリスト: Jazz in the Radiohead Age レディオヘッド化するジャズミュージシャンのオリジナル楽曲]
チャレンジングな現代ジャズギター作品とポストロックは、実際のところ何か違いがありますか?
(出典:NextBop.com)
ジャズの歴史を紐解いていくと、そこには膨大な録音の記録、個々のミュージシャンの残した数々エピソード、各年代毎のトピック、それに伴って変化する音楽性を捉えてまとめられた記述が見つかります。
モダンジャズ以降だけでも、曰く、「ビバップ」、「クールジャズ」、「ウエストコースト」、「ハードバップ」、「新主流派(モードジャズ)」、「エレクトリックフュージョン」、「伝統回帰」、「バップの再発明」と実に様々。
21世紀以降の動向としては、「ドラマー革命」や教育の普及による「ジャズの世界共通言語化」が語られていますが、この二つのトピックに関連して今後はレディオヘッドの影響が含められるようになると考えています。
レディオヘッドの楽曲をカバーし、また自らレディオヘッドスタイルの曲を作曲して演奏する「レディオヘッド化」は、人種や国籍を超えた21世紀初頭のキーワードだったと思います。
[ロバート・グラスパー:レコナー]
カバーからオリジナルへ
ブラッド・メルドー「カバーは不幸な言葉です。実際のところ、まだ”スタンダード”と呼ばれるには新しい曲を取り上げた時にカバーと表現されることが多いと思います。でも、カバーはまるで結婚式のバンドみたいに、曲を演奏することだけを意味する。その狭い意味での「カバー」を超えたいのであれば、さらに何かをしなければならない。私たちはそれをメロディーとハーモニー、リリズミカルなアプローチ、そして即興の解釈を通して行っています。」
(出典:「A Fireside Chat With Brad Mehldau」)
企画色の強いアルバムとして紹介したハービー・ハンコックの”ニュースタンダード”ですが、『ノルウェージャン・ウッド(Norwegian Wood)』の解釈は高い評価を得ています。
[ハービー・ハンコック:ノルウェージャン・ウッド]
シンプルにカバーするだけのミュージシャンとは異なり、ハンコックは『ノルウェージャン・ウッド(Norwegian Wood)』の構造を拡張し、繊細で複雑なハーモニーを加えています。彼は、曲の懐かしいノスタルジックなムードを増幅させているようだ。
(出典:「All Their Loving: Jazz Covers The Beatles」)
アレンジのし過ぎで、ほとんどオリジナル曲のようになってしまうカバーもしばしば存在します。
高橋芳朗「ジャズの魅力を伝えるために、どういうアレンジ面で配慮、留意した点があるか、聞かせてもらえますか?」
ロバート・グラスパー「やはり原曲に忠実な形にできるようにしました。というのは、やはりジャズミュージシャンで多いのが、アレンジしすぎてですね、元の曲がどういうものなのか、わからなくなってしまうっていう。」
高橋芳朗「ありますね。あります。」
ロバート・グラスパー「そういうようなカバーの仕方をジャズミュージシャンはしがちなんですけども。やはり、どういう曲なのか?ということだけはわかっていただきたい。まあ、グラスパー化(Glasperize)するというんですかね?曲をグラスパー化するという形で原曲をあまり崩さずに、自分のスパイスを加える。そういう形にこだわりました。」
(出典:「ロバート・グラスパーと高橋芳朗 『COVERED』を語る」)
ブラッド・メルドーが切り開いた現代ジャズミュージシャンによるレディオヘッドのジャズカバーは、オリジナリティ溢れるアレンジのカバーから、次第にその影響をオリジナルの作曲へと伝播させていきます。
ニック・ハーストが言うところ、”21世紀のモダンなジャズクインテットが奏でると想像していたようなサウンド”が実際に生まれ始めました。
[マシュー・スティーブンス:アッシュズ]
[Olivier Bogé:Poem]
カート・ローゼンウィンケル:
“次の作品『Heartcore』も、これまでのルーティーンワークから逃れようとしたことが創作のきっかけだった。(中略)カートはこの作品を作っていた当時のインスピレーションの源泉として、Jディラとレディオヘッド(特に『キッドA』)を挙げている。”
(出典:「All About カート・ローゼンウィンケル / “伝統か革新か”を超えて」)
[カート・ローゼンウィンケル:アルバム”カイピ”収録のホールド・オン]
アーロン・パークスは2008年にリリースした、インディーロック、エレクトロニカ、ヒップホップからの影響を巧みに混ぜ合わせた作品「Invisible Cinema」を発展させたプロジェクト”リトルビッグ”を始動。
[アーロン・パークス:プロフェッサー・ストレンジウェザー]
コリン・ヴァロン「『Juuichi』はパトリスの作曲だけど、メロディはレディオヘッドに影響されたものだと思う。僕ら3人全員がとても好きなバンドだ。」
(出典:「コリン・ヴァロン 来日インタビュー|新世代ピアノ・トリオのバックボーンを語る」)
[コリン・ヴァロン:Juuichi]
[Spirit Fingers:Being]
ハイブリッドジャズ
アンブローズ・アキンムシーレ「現在の音楽は色んなもののハイブリッドになっている思う。そうでないなら、それは不自然なことだ。
どうやってポップやヒップホップの影響を受けないでいられる?それは僕たちの世代が聴いてきたものだ。」
(出典:「Ambrose Akinmusire, Trumpeter, Performs」)
実のところ、「現代ジャズの中にレディオヘッドの影響が感じられる」といったトピックが旬な話題だったのはもう随分前の話で(個人的な実感では2013~2014年頃まで)、現在はそこからさらに一歩先を提示してきています。
[ラフィーク・バーティア:ブレイキング・イングリッシュ]
さらなるハイブリッドジャズが生まれてきている状況。
こうしたハイブリッドジャズのトップランナーであるクリスチャン・スコットは、そこにポジティブな意味を付け加えます。
クリスチャン・スコット「たとえば、クラシックの音楽家と聞いて誰をイメージする?と尋ねると、特定の人物を思い出すが、トラップ、ヒップホップ、サルサの歌手で同じ事を尋ねると、それぞれ全く違う歌手を思い浮かべるはずだ。だから、音楽は人種を超えて広がっていると言えるが、もし私がその3人と(音楽的に)結婚できることを示したなら、それは何を意味していると思う?」
インタビュアー「彼らはまったく同じだということ。」
クリスチャン・スコット「その通り。だから言葉じゃなくても伝える方法がある。トラップビートが流れてきて、でもトランペットはデルタブルースのようで、そして全体のサウンドはトム・ヨークやレディオヘッドのようだ。そういうことを聴き取ることができる。」
(出典:「How Christian Scott Fights Racism and Fascism by Fusing Trap With Jazz」)
ロバート・グラスパーはレディオヘッドの『エヴリシング・イン・イッツ・ライト・プレイス』とハービー・ハンコックの『処女航海』を混ぜ合わせ、私の個人的な偏見を見事に打ち砕いてみせました。
このクリスチャン・スコットの挑戦もきっとうまくいくことでしょう。
2000年代以降、さまざまな音楽の影響を取り込んで新たな表現を獲得したジャズ。多くのアーティストのライブ活動を支え、NYだけではなく世界各地から話題のミュージシャンが登場し、revive(復活)したと喧伝されます。
その結果、現在はヴァーヴ・レーベル・グループの代表が「ジャズは21世紀のオルタナティブ・ミュージックになってきている」と発言するほどのポピュラリティを得ました。
その動きは、ジャズのみならずジャンルを超えた世界中の音楽の土台を築きはじめています。
出典:
JazzTimes
「Robert Glasper」2004
「Radiohead: The New Standard Bearers?」
「Radiohead’s Jazz Frequencies」
「Modern Jazz’s Foray Into Alternative Rock」
All About Jazz
「Take Five With The Le Boeuf Brothers」
「A Fireside Chat With Brad Mehldau」
Rob Adams
「Robert Glasper – No going back to the future」
Jazz Speaks
「Sounding It Out: Morgan Guerin Speaks」
「Future Music: Aaron Burnett Speaks」
「The Silly and The Serious: Secret Mall Speaks」
a blog supreme(NPR JAZZ)
「Yup, Jazz Musicians Still Love To Play Radiohead Songs」
NPR
「All Their Loving: Jazz Covers The Beatles」
The Guardian
「Five jazz musicians take on Radiohead’s Nude」
「Robert Glasper: ‘A band like Radiohead really lend themselves to jazz’」
popMATTERS
「Robert Glasper: In My Element」
DIY
「EVERYTHING IN ITS RIGHT PLACE: THE EXCHANGE BETWEEN RADIY」
INDEPENDENT
「How jazz secretly invaded pop music」
New York Times
「POP/JAZZ; Purists Beware: Jazz Is Making Peace With Rock」
「Ambrose Akinmusire, Trumpeter, Performs」
「The Cross-Pollinators: Jazz Meets Indie-Rock」
NextBop
「Matthew Stevens – ‘Preverbal’」
jazz.com
「IN CONVERSATION WITH BRAD MEHLDAU (PART 2)」
RollingStone
「Jazz’s New British Invasion」
The Globe and Mail
「In Radiohead, jazz finds a place to rock」
「Jazz Band performs Radiohead in nearly sold-out show」
Berklee
「Vox: Radiohead’s Secret Rhythm」
vox
「The secret rhythm in Radiohead’s “Videotape”」
TrackRecord
「How Christian Scott Fights Racism and Fascism by Fusing Trap WitTrackRecord」
miyearnZZ Labo
「ロバート・グラスパーと高橋芳朗 『COVERED』を語る」
Untitled Medley
「アーロン・パークス / Aaron Parks」
「All About カート・ローゼンウィンケル / “伝統か革新か”を超えて」
「デリック・ホッジ/Derrick Hodge」
「コリン・ヴァロン 来日インタビュー|新世代ピアノ・トリオのバックボーンを語る」